気になる店というのがある。
兼ねてより噂は聞いていた。一度行った方がいいよというおすすめの店でもあった。
けれど中途半端に遠いのと、一人で行くのはつまらないので先延ばしになっていた課題店でした。
何かの折に行ってみたいと呟いたら、類友は居るものである。行こう!行こう!ということになった。今年は11月15日から新蕎麦が始まるという情報もどこからか入手して、どうせなら新蕎麦粉になってから行こうよと決まって待ちに待った当日の朝。
普段はぐずぐずと起きるのに、遠征の日はパッチリと目がさめる。あっという間に準備してハンドルを握ること数時間。特に最後の20分は細い山道を対向車と道を譲りながらたどり着いたところに、ぽつんと一軒蕎麦屋がありました。
道中、いたるところに『笠そば処』の立て看板がなければ到着しなかったかもしれません。
しかし、たどり着いてびっくり!広大な駐車場完備、和風ではあるものの近代的な建物です。もっと古い鄙びたお店かと思ってた。
暖かい冬ではあるものの、流石に山の中は寒い!下界とは気温が4〜5℃くらい違うのではないでしょうか。雨もぽつぽつ落ちて来たので小走りで建物に入ります。
入って左手は地元の農産物販売所になっています。右手奥には洗面所があり、まっすぐ進むとそば処になっています。
そば処の入り口手前に大きな写真付きのメニューが貼り出されているので、ここで立ち止まって心の準備をします。
ついに笠そば処に入り、右手カウンターで注文とお会計を済ませます。カウンター横に山積みのゆで卵が!!!
お会計を済ませると番号札が渡されます。お蕎麦が出来上がると番号を呼んでくれるので、合図をするとワゴンで席まで持って来てくれると説明を受けました。
ゆで卵食べてるから大人しく待てますよ!
お水とお茶はセルフです。店内は暖かく、とっても和やかな雰囲気に包まれていました。
まだ正午前なのに次から次へとお客さんが入って来ます。座れない人も出て来ましたが、すぐにいなくなりました。というのも、メニューを貼り出した場所のすぐ右側に第2ダイニングがあるのです。私が入店した時は閉まっていましたが、メインダイニングが満席になると、第2を解放するようです。
ほどなく番号が呼ばれてお蕎麦が運ばれて来ました。
これが『笠そば』です。
冷たい蕎麦の上に、たっぷりの大根おろしと煮椎茸、そして立派な青ネギのトッピング。添えられた山葵をときながらツユをかけて食べるぶっかけスタイルの蕎麦です。
テーブルごとに大きな徳利が1つ、蕎麦湯を置いてくれます。
笠そばの蕎麦粉は、近くの70ha(ヘクタール)の蕎麦畑で育てた蕎麦を使っています。自家栽培・石臼製粉・挽きぐるみ・十割蕎麦・販売を自己完結しているそば処なのです。
スマホ撮影なので鮮明ではありませんが、蕎麦の状態がわかるでしょうか?蕎麦の実の殻をはぶいて中だけ使っているのでやや白めの色合いです。かすかに蕎麦の香りがただよいます。
ツユは関東と比べると優しい味になりますので、このぶっかけスタイルの笠そばを選んでよかったなぁと思いました。
こちらはざるそば(大盛り)です。これは笠そばを堪能できますね。
かやくご飯も注文しました。関西風の薄味ですが、牛蒡(ごぼう)がたくさん入っていて香りがとてもよかったです。
外には素敵なテラス席も完備です。
そして広がるのは蕎麦畑でしょうか?
駐車場には荒神社の大祭時にだけ運行する臨時バス亭がありました。外にも笠山荒神社にも人は居ないのに、お店は満席で次から次へと人が入って来ます。農産物販売所も混み合っています。みなさんここを目指して来るのですね。
昔の人は笠山荒神社に歩いてお参りし、帰りに蕎麦をすすってお腹を満たして帰ったのだろうなと思いを馳せながらゆっくりとよく味わって食べました。
笠そば
ウエッブサイト:http://kasasoba.com/
住所:奈良県桜井市大字笠4408
営業時間:10:00〜16:00
定休日:水曜日 (祝祭日と毎月28日は営業)、12月30日・31日
予約・問い合わせ番号:0744-48-8410